筑波山の水脈を守る会

本会は、筑波山の水脈を保全する活動を行っています

その後の宮山

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今日の筑波山は蒸します… 

皆さんとの感動的な4月のWSから、早三か月。実はちょくちょく見に行っていたのですが、あまり草が生えておらず、ご報告をしていませんでした。先日の地球守のWSで気にしてくださった方がいらしたので、久方ぶりに宮山へ行ってまいりました。

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Eさん宅の隣の沢筋。鬱蒼としてきましたね。ここから宮山西の谷筋へと入っていきます。どんなふうに変わっているかな…

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まずは、私が「できない!」と騒ぎながら、S野さんとペアで積んだ下手な石堤をチェック。崩れていなくて良かった…

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なんと、石堤から芽が!私の石堤が母胎となって、新しい命が生まれました。かわいい!

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リリーもついてきましたよ。地球守のダーチャでは、皆さんにたくさんかわいがっていただきました。高田さんのお顔をべろべろに舐めていました。

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美しく繁茂する森の下草。

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高田さん、お弟子さんたちに作っていただいた小さな橋。見事にまわりと調和しています。

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橋の下には当然有機物や炭が挟み込んであるに違いなく、ふわりと下草が。美しい…(ああ、こういう時に名前がさっと出てくれば、守る会事務局としてはかっこいいのですが…野草事典を買わなくては。)しっとりとした苔が石にのっている。

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ゆるい坂を登って稲荷神社へ。アズマネザサが侵入しています。ここは横溝を入れていたと思いますが、、、

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稲荷神社です。私の推測ですが、六所の里の氏神様はここであったと思います。皇大神宮は里の氏神様としては格が高すぎますので、、、お参りしてから歩を進めます。この祠の右後方は水が停滞し、湿地状態になっていましたが、皆で溝を掘りました。今はどうなっているだろうか。

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沢になっていますね!これが本来の状態であったのでしょう。まだまだ下草はわずかです。

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水は澄んでいますが、ところどころ落ち葉や枝が流れを遮っていますので、取り除いてみます。

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右側にかなりしっかりとした崖状の地形ができていますね。まさに「はけ」。縦にたくさんの亀裂が入っています。ミクロとマクロは相似形と言いますが、手を入れた後、こうやって静かに観察してみることが一番大切ですね。

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崖状の地形が安定しているのか、小さな芽吹きが見られます。(なんか私、植物や地形をきちんと記述する言葉を持っていないことに気が付き、恥ずかしい…)この泥の下には、しっかりと有機物がはさみこんであるのが見えますね。竹炭もです。地形が崩れず、安定している。教えていただいた通り!

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上流から見ると、しっかりとした水道が出来ていますね。

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さらに上流のふわあっとした蛇行する流れ。左右にシダ類が美しく垂れる。

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みなさんの作ったしがらみから、シダの赤ちゃんが芽吹きましたよ!本当にピュアですね。

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一度地中にもぐってから水が湧き出している箇所。まだまだグライ層が消えていません。

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落ち葉を取り、はっきりとした水道を蛇行させながらつけてみました。かなりの粘土質です。色々と実験して、観察していきます。何か良くない所作をしている時や、もっと良いやり方をご存知の方、遠慮なくご教示くださいね。

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リリーと森を散策していると、雲間から光が差し込みました。こんな時、森がぱっと笑いかけてくれたような気がします。

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岩を抱えこんで育つカシ(なのでしょうか?)。将来巨木になるのではないかと思います。岩の上には良い苔が載っています。次回はおそらく、ここの上の谷筋をやっていくことになると思います。

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任務終了です。
蚊は不思議とほとんど近寄ってこず、とても心地よい空間でした。以前は、何か特別な「気」が充満しているのだけど、下はぐずぐずで水が停滞していましたが、今回は下もさっぱり。下草が生えればどんどん良くなっていくと思います。後、やはり間伐がこの森には必要であると感じました。たった一日の作業で、劇的に空間が変わったことを実感しました。もしこういう作業を、年に二回ほど行い、後は定期的なメンテナンスをすれば、本当に宮山は変わっていくんじゃないかなと、そんな予感がしました。そのためには息切れしないことが一番大切で、とにかく持続していくことですよね。

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六所集落から立野集落への帰り道に、とても素敵な流れを見つけました。住宅の敷地から石積みの側溝へ水が落ち、、、

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アスファルト舗装の道を横切って、沢が流れていきます。美しくて心洗われるようです。こんな沢も、集落にわずかながら残っています。こういう場所は、不思議と岸の草が暴れないものです。